受賞製品リストを送付 11大使館など問い合わせ
県産ワインを世界に広めようと、県が外務省への売り込みに躍起だ。横内知事が昨年の「国産ワインコンクール」で受賞した県産銘柄を含む受賞製品リストを同省を通じて在外公館に送ったり、県幹部が来月の北海道・洞爺湖サミットで各国首脳に県産ワインを味わってもらおうと要請したり。「山梨ブランド」のイメージアップの期待が県産ワインに込められている。
外務省は先月28日、同コンクールで金、銀、銅賞を受賞した県産55銘柄を含む93銘柄を掲載したリストを全189の在外公館に送付した。その結果、県には17日までにインド、シンガポール、ジャマイカ、トルコなど11の大使館などから問い合わせがあり、担当者は「予想以上に効果があった」とにんまり。今後、本格的な受注を見込んでいる。
横内知事は同コンクール実行委員会の名誉会長を務めている関係で昨年8月、同省に国産ワインの販路拡大に向けて在外公館での使用を要請した。これを受け、同12月にはカンボジアの日本大使館など五つの在外公館で県の2銘柄を含む3銘柄528本が天皇誕生日などのレセプションで振る舞われ、県産は好評だったという。
来月の北海道・洞爺湖サミットで県産ワインを使ってもらおうという動きも活発だ。芦沢薫副知事が外務省サミット準備事務局に直談判したほか、県選出の堀内光雄衆院議員も福田首相に働きかけているという。横内知事は「検討はしてくれると思うので期待している」と話している。
県工業振興課も「海外で県産ワインが知られるようになれば山梨ブランド全体の価値が高まり、ほかの業界の活性化にもつながるはず」と話している。
出典:読売新聞