出雲市大社町の島根ワイナリーで十七日、収穫されたばかりのデラウエアを原料にしたワインの醸造が始まった。発酵期間を経て、八月上旬には島根産のヌーボーワインとして市場に出回る。
初日に集まったのは、同市のブドウ生産者三十九戸が収穫したデラウエア二・三トン。安全祈願祭で作業の無事を祈った後、製造課の職員が、褐色の小粒が実った房を次々と機械に投入した。
デラウエアは、機械で茎から粒が取り除かれた後、プレス機で搾った果汁に酵母菌を付けて発酵。四十日ほどで新酒が味わえるようになる。
島根ワイナリーでは、デラウエアのほか、安来や出雲、益田市などの生産者八十戸が契約栽培する赤や白ワイン用のブドウも原料にしており、今年は例年並みの五百トンを使用。七百二十ミリリットル瓶換算で五十万本を醸造する計画で、作業は十月まで続く。
今シーズンは、収穫期の少雨で糖度が高いといい、製造課の樋野学課長(39)は「フルーティーなワインに仕上がりそう」と期待を寄せた。
出典:山陰中央新報