2008年5月10日土曜日

ワイン特産化へ夢初試作「3年後には・・・」/長野・高山村ぶどう研究会

 ワイン用ブドウの栽培と特産ワインの開発を目指す長野県高山村の「高山村ワインぶどう研究会」はこのほど、昨年初めて収穫したブドウでワインを試作した。会員は「今後3年をめどに完成品に仕上げ、ワイナリー設立につなげたい」と意気込む。

 研究会は2006年2月に地元農家ら会員30人で発足。同年春、遊休地などを利用した畑12ヘクタールの畑に白ワイン用のブドウ「シャルドネ」を植えた。

 昨年秋80キロ収穫し、飯綱町のワイナリーにワイン造りを依頼。720ミリリットル入り37本を完成し、12日、関係者を招き村内で試飲会を開いた。

 研究会会長の善哉久治さん(56)は「最初に収穫したブドウは本来ワインに使わないが、次へのステップにと試作した。やや渋味もある若木のブドウの味だ」と感想を話した。今秋はブドウを70トン程度収穫できると予想する。

 ワイン用ブドウは生食用に比べて価格は安いが、天候によるリスクが少なく、手間もかからないのが利点。

 善哉さんは「ブドウ生産から醸造、販売までの体制ができれば収益も膨らむ。今後はより多くの人が参加する試飲会なども開き、栽培を広めたい」と話す。

出典:日本農業新聞