2008年1月31日木曜日

クラブニュクスで一斉を風靡した原口シェフの新たなる挑戦

クラブニュクスで一斉を風靡した原口シェフの新たなる挑戦

レザンファン ギャテ

1987年、勝どきに倉庫を改造した斬新なレストラン「クラブニュクス」をオープンして以来、「マリリンクラブニュクス」、「ツキクラブニュクス」「クラブニュクス銀座」を続けてオープンし、常に時代の最前線で活躍し続けていたシェフ原口広氏が2007年4月、代官山にオープンしたレストラン。

ここのメインはテリーヌだ。テリーヌは、野菜や魚、肉などの素材を陶器の器に詰めて蒸し焼きにし、スライスして提供する料理で、前菜として用意されるのが一般的。そこに敢えて力を入れたのは、「テリーヌにはフランス料理のあらゆるエッセンスがつまっているから」だ。テリーヌの素材をひとつひとつ分解すれば、それはひとつの料理として完成されたもの。その個性を組み合わせ、再構築して生み出す新たな美味の境地。シェフの腕前とセンスが試される料理だ。テリーヌは常時8種類。きのこやジビエなど、旬の素材を使った季節のテリーヌも見逃せない。

「レザンファンギャテ」は全23席。これまでのクラブニュクス系とは打って変わって席数を限ったのは、「自分の目が届きわたるレストラン」にしたかったからだという。つまり、ここには原口シェフの理想が詰まっている。店名の「レザンファンギャテ」はフランス語で“我が儘に育てられた子供たち”という意味だ。入り口のバーカウンターで食前酒、レストランで良質なワインとともに食事をし、最後はラムを味わいながらシガーを薫らす。ここでは大人が、まるで子供のように、やりたいと願う楽しいことを楽しむことができるのだ。

店内のインテリアはアールデコからミッドセンチュリーの時代をコンセプトに、コルビジュエやシャルロット・ペリアンなどの作品をさらりと取り入れた上質な空間。ワイン1杯とテリーヌを頂いてさらりと帰っても良いし、シェフの骨太の料理を堪能し尽くすのも良い。美味の誘惑にどれほど我が儘になっても、その願いを叶えてくれる準備は万端だ。

出典:Kersol