浜田市「柿ワイン特区」再挑戦
浜田市が地元特産の西条柿を使った柿ワインで観光客をもてなそう、と「柿ワイン特区」認定を目指している。二〇〇四年に申請したが、国が難色を示し断念。今回、特区法の改正で最低製造量の規制緩和が盛り込まれる見通しだ。同市弥栄町はすでに「どぶろく特区」に認定済み。地域限定の美酒でにぎわい創出を図る。
果実酒は年間六キロリットルの最低製造基準をクリアしなければ、製造免許が下りない。同市は〇四年、「柿ワイン特区」を申請し、地域限定で規制緩和するよう求めたが国は認めなかった。
だが、今国会に提出された特区法改正案によると、特区内で民宿などを営む農家が、自ら生産した果実を原料に果実酒を造る場合は、最低製造基準を撤廃する。内閣官房地域活性化統合事務局は「全国から果実酒を観光客に提供したいという要望があり、規制緩和へ動いた」と説明する。
同市は西条柿を年間百―二百トンを出荷し、販売額は三千―四千万円という県内有数の産地。改正法が成立し特区が認められれば、今秋収穫する柿を使って、さっそくワイン製造に着手したい考えで、柿の生産農家と醸造方法の研修など協議を進めていく。
同市農林課の三浦和成課長は「特産の柿を生かして地域振興を図りたい」としている。
出典:山陰中央新報