2008年2月8日金曜日

泡立つビール売上高 過去最高続々 大手3社の19年12月本決算

泡立つビール売上高 過去最高続々 大手3社の19年12月本決算

 サッポロホールディングス(HD)を除くビール大手3社の平成19年12月期連結決算が7日まとまり、3社とも売上高は過去最高となった。清涼飲料や高級ビールの好調なサントリーが、売上高で5期ぶりにアサヒビールを抜き、2位に躍進した。

 キリンはビール事業が減収だったが、ワインのメルシャンを連結対象に加えたことで酒類事業全体では増収を確保。飲料、医薬の各事業も好調で、売上高は対前期比8・1%増の1兆8011億円。収益面では原材料費高騰によるコスト増を、稼働率向上や販促費削減で吸収。海外酒類の好調も貢献し、6期連続の営業増益となった。

 サントリーは、特定保健用食品「黒烏龍茶」や高級ビール「ザ・プレミアム・モルツ」の販売が好調に推移し、売上高は5・7%増の1兆4948億円と3期連続増収となった。ただ、原材料費や販売促進費が収益を圧迫、営業減益となった。

 アサヒは酒類事業の減収を好調な飲料や食品事業で補い、売上高は1・2%増の1兆4442億円と2期連続の増収だった。収益面ではコスト増や、中国での競争激化で利益を減らし、3期連続の営業減益。また、中国最大手の食品グループで持分法適用会社の康師傅(カンシーフー)が好調で、経常利益、最終利益とも増益となった。

 20年12月期は3社ともビール類の値上げを実施し、増収増益を見込む。サントリーやアサヒは、販促費削減などで増益を確保する。

 一方、キリンは協和発酵などが新たに連結対象となる。21年度までに連結売上高2兆円超を目指す中期経営計画を1年前倒しで達成する見込み。

出典:MSN産経ニュース