2008年2月13日水曜日

コクワのワインを醸造、販売へ/厚真町特産物研究会 北海道

コクワのワインを醸造、販売へ/厚真町特産物研究会 北海道

 胆振管内厚真町の農家11戸でつくる厚真町特産物研究会が、地元産コクワ100%のワインを製造して特産化を図る活動を進めている。JAとまこまい広域の支援を得て、北海道ワイン(小樽市)に醸造を委託。5月ごろまでに完成させ、6月に同町内で行われる「田舎まつり」でお披露目する予定だ。

 コクワ(サルナシ)はマタタビ科の果樹。キウイフルーツに似た酸味と甘みがある。ビタミンはレモンの10倍もの量を含み、滋養強壮に良いと、昔から珍重されてきた。果実酒は一般に普及しているが、研究会は、栄養価と味、香りを生かすにはワインが最適、と判断した。

 長谷誠良会長(68)は「これまで12年間、コクワの特産品化を目指し研究してきたが、最近は品質、収量ともに安定した。完熟したものだけを使い、こだわりを持ったおいしいワインにしたい」と意欲的だ。

 当面は昨年、研究会メンバー数人が収穫した1.2トンを原料に1000本(1本750ミリリットル)を生産する。「実がぬるぬるし、こすのが大変なので歩留まりは良くない」(長谷会長)といい、価格も2000円以上になりそう。今年は各種イベントを中心に限定販売し、状況を見て拡大生産も考えたいという。

出典:日本農業新聞