新感覚のたくあん漬け9種類 上山明新館高生と開発、求評会
県漬物協同組合(理事長・近清剛三奥屋社長)が、たくあん漬け発祥の地とされる上山市の名物にしようと、地元の上山明新館高の生徒と共同開発してきた新しいたくあん漬けの求評会が21日、同市の葉山館で開かれた。カレー味や牛肉入りなど新感覚の9種類が披露され、予想以上の高評価に、開発に参加した高校生たちも満足げだった。
上山市には、沢庵禅師が1629(寛永6)年から4年間滞在し、その時に作った「たくわえ漬け」がその始まりとも伝えられている。同組合は2006年に禅師ゆかりの春雨庵に記念碑を建立。これをさらにアピールしようと、若い感性にヒントを得ながら新商品の開発に取り組んできた。
この日披露されたのは、柿、リンゴ、紅花、ワイン、シソ、米沢牛、ごま、干し柿、カレー味の9種類。酒田市浜中の大根を使い、無添加にこだわった。さらに、表面を乾燥させるドライ加工を施し、気軽につまんでも、汁気で手が汚れないよう工夫した。
求評会には、漬物協同組合や上山・葉山の両旅館組合、明新館高生らが参加した。漬物職人は「カレー味や牛肉入りは、思いも及ばなかったが、予想以上にマッチした」と述べ、高校生の斬新なアイデアに感謝。生徒らも「どれも味がしっかりしている」「自分の小遣いで買いたい」などと話していた。
今後も改良を加え、6月ごろに発売予定。今回の事業は、県中小企業団体中央会の支援を受け、中小企業活路開拓調査・実現化事業に採択された。
出典:山形新聞