2008年1月17日木曜日

4月から民営のワイン城レストラン 食器に池田の「いきがい焼き」

4月から民営のワイン城レストラン 食器に池田の「いきがい焼き」

 池田町に代わり四月からワイン城のレストランを経営する回転ずしチェーンの「とっぴい」(札幌、斉藤一雄社長)は、十勝の食材を使ったおかず十品付きのランチを昼の営業の目玉にする。食材だけでなく器も地元産をと、池田名物「いきがい焼き」を大量注文。高齢者が張り切って製作に励んでいる。

 同社によると、ランチはおかず十品にご飯とみそ汁。「七百円か八百円か、値段は検討中だが千円を切るのは確実」(石田隆一常務)で、使う食材はオープン一年後には、すべて十勝産にする予定だ。

 ランチ用の十種類の皿、小鉢は、池田で出る粘土を使って高齢者が焼く「いきがい焼き」に決めた。丸谷金保元町長が提唱し、一九七二年に開設した町営の焼き物工場「町いきがいセンター」を拠点に、「いきがい陶芸老人会」の会員四十人が健康維持を兼ね創作に励む。作品をワイン城で販売し、売り上げの半分が作った人の小遣いになる仕組みだ。

 器製作の依頼に同センターは、全部を全く同じ形にするのは無理と話したが、同社は「作り手によって一つ一つ形が微妙に違うのがかえって味があっていい」と、ランチ用の十種類の器百五十セットに加え、子ども専用バイキングの大皿、取り皿計三百枚も発注した。

 いきがい陶芸老人会は冬は通常、活動を休むが、思わぬ「大仕事」に会員が交代で同センターに通い作業。オープン前の三月までに仕上げる。器の裏に必ず作り手の名前を入れるため、会員の一人、下坂稔さん(72)は「食べに入ったら、器の裏を必ず見ます。オープンが楽しみ」。ランチ用の弁当型の木箱は、木工製品が自慢の新得の身障者授産施設「わかふじ寮」が注文を受け製作中だ。

出典:北海道新聞