甘楽の国際交流に栄誉 総務大臣賞受賞へ
伊・チェルタルドと姉妹都市25年
景観に似ている点があるとして、甘楽町がイタリア・チェルタルド市との間で続ける交流事業「一粒の麦」が、今年度の「姉妹自治体交流表彰」(総務大臣賞)に選ばれた。表彰式は2月1日に東京都内で行われる。
この表彰は総務省などが、地域の国際化を目的に昨年度新設し、今年度は、兵庫県と徳島県鳴門市も受賞する。甘楽町の場合は、「人口1万4000人と規模が大きくない町が、長期間、ヨーロッパの市と交流している」などと評価された。
甘楽町の交流事業は、1983年に県の事業で同町を訪れたイタリア人女性ジャーナリストが、城下町・小幡を中心とした町の起伏に富んだ風景が、中世の城郭を残すトスカーナ州フィレンツェ県のチェルタルド市と似ていると発言したことから、イタリア政府が所有するイタリア文化会館(東京都)のスタッフなどが仲介して始まった。
86年から、甘楽町からは中学生が、同市からは中・高・大学生が、隔年で相互訪問している。また、町は、同市のワインを直輸入し、町の物産センターで販売するほか、茶室「甘楽庵」を交流のシンボルとして寄贈するなどしている。
同町の茂原荘一町長は「25周年を迎える年に表彰を受け、うれしい。これを契機に一層の交流に努めていきたい」としている。
出典:読売新聞