2008年1月12日土曜日

胎内で地元産ワインお披露目

胎内で地元産ワインお披露目

 胎内市が地元産のブドウを使って今年から醸造している「胎内高原ワイン」が完成し、このほど同市のロイヤル胎内パークホテルで市民やブドウの木のオーナーら約200人を招いて試飲会が開かれた。軽めの飲み口で甘めに仕上げたという新酒に、参加者からは「飲みやすい」「熟成後が楽しみ」などと、評価する声が上がった。

 同ワインは、9月に完成した同市宮久の胎内高原ワイナリーで醸造。同市黒川の新潟フルーツパークで栽培しているブドウを使用した。

 この日お披露目したのは、赤ワイン用のメルローと白ワイン用のシャルドネのブドウ2品種をそれぞれ使った初年度限定の新酒「Taimu(胎夢)」。

 「胎内地域活性化の夢を託して名付けた」と、醸造を担当する同市農林水産課の佐々木宏さん(34)は話す。「どちらも、もともと渋みや酸味がある品種だが、低温で発酵を抑えて甘口に仕上げた」と説明した。

 新潟市中央区長潟2の無職、山下博さん(61)・澄子さん(61)夫妻は「赤は渋いイメージがあって苦手だったが、ロゼに近くて飲みやすい」と評価。胎内市産のハムやソーセージ、チーズも振る舞われ、博さんは「特に白はヤギのチーズと一緒に飲むとおいしい」と、地物との相性の良さを語った。

 一方で、胎内市鼓岡の公務員、坂上洋子さん(54)が「もう少しコクや渋みがあってもいい。まだ若いワインなので熟成を見守りたい」と話すように“通”な意見もあった。

 多様なニーズに応えるため、来年4月には、長期発酵させ「深みを出した」ワインも出荷する予定だ。佐々木さんは「今年はブドウにとっては良くない天候だったが、できる限りの腕を振るった。生産年の特徴を味わってほしい」と話している。

 「Taimu」は赤1000本、白2000本を出荷する。それぞれ750ミリリットル入りで1500円。同ホテルや胎内グランドホテル、胎内高原ビール園、市役所などで販売する。

出典:新潟日報