2008年1月13日日曜日

コンステレーション、9-11月期は11%の増益

コンステレーション、9-11月期は11%の増益

 ニューヨーク(ウォール・ストリート・ジャーナル)米酒類製造大手コンステレーション・ブランズ(NYSE:STZ)が8日発表した9-11月期(第3四半期)決算は11%の増益となったが、同社は2008年2月期の通期業績見通しを下方修正した。これはフォーチュン・ブランズ(NYSE:FO)の米国ワイン事業を8億8500万ドルで昨年12月に買収したのに伴う費用計上が一因。

 コンステレーションの9-11月期純利益は1億1960万ドル、1株利益(EPS)は55セントとなった。前年同期は純利益が1億0780万ドル、EPSが45セントだった。売上高は15億ドルから10億9000万ドルに27%減少した。同社は合弁会社の会計処理方法を持分法に変更しており、27%減収にはこの影響もあった。

 調査会社トムソン・ファイナンシャルがまとめた市場平均予想はEPSが55セント、売上高が10億4000万ドルだった。

 ロブ・サンズ社長兼最高経営責任者(CEO)は、北米ワイン事業と蒸留酒部門の業績にはコンステレーションは格別に満足しているとし、一方、英国市場ではオーストラリア産ワインの余剰問題による影響を和らげ、利益を最大化する努力を続けている、とコメントした。

 主力のブランド・ワイン部門の売上高は12%増の9億1130万ドルとなった。コンステレーションは、好業績は欧州の売り上げが好調だったためと指摘した。

 蒸留酒部門の売上高は1億1700万ドルと31%増加したが、これには「スヴェッカ・ウオツカ」買収の影響が含まれている。この影響を除くと、売上高は数量増と値上げによる12%増だった。

 コンステレーションは2008年2月期の通期業績見通しを下方修正した。EPSは従来見通しの1.34-1.42ドルから1.33-1.38ドルに引き下げた。売上高については従来見通しの30-32%減から29-31%減に修正した。

 コンステレーションは、フォーチュンの米国ワイン事業買収に伴うコスト削減計画も明らかにした。コンステレーションは利益率と成長率が高いブランドに注力し営業部隊とワイン商品構成の合理化を図る。そのため12-2月期に3700万ドルを費用計上する。こうした措置により、2009年2月期に2000万ドル、2010年2月期に3000万ドルのコスト削減を目指す。

出典:日本経済新聞