磐田市豊岡地区の「とよおかの地域起こしを考える会」(上内雅俊代表)が市町村合併前から「夢と浪漫のある農業」を合言葉に取り組んできたブドウの栽培が実を結び、ワイン「二十六の瞳」が出来上がった。苗定植から6年。上内さん、同会前代表の山田昌人さん、企画を提案した浜松市の広告会社社長林竹計さんが12日、磐田市役所を訪れ、当時の豊岡村長、鶴田春男副市長に成果報告を行った。
全国各地にワイナリーがあるのだから豊岡でもできるはず―。企画は2000年、遊休農地活用策として始動した。特産品でワインを造るのではなく、地元ワイナリーを夢見てメンバーが集まったのが特徴。02年、白ワイン用品種シャルドネの苗木300本を植えてチャレンジが本格化した。
最初に植えた畑は水はけが悪く、04年に場所を替えた。現在は約1000平方メートルで300本を栽培している。昨年10月に収穫し山梨県内のワインに醸造を依頼、3月に36本になって届き、メンバーで乾杯した。上内さんは「苦労した分、味は格別でした」と鶴田副市長に報告した。
ワインの銘柄「二十六の瞳」は、苦労と喜びを共にしたメンバーの数から林さんが名付けた。
鶴田副市長は「地域振興の取り組みが実を結び、次は産業振興として考えたいですね」と共に喜んだ。
出典:静岡新聞