ビール4社が増収、12月期 清涼飲料や海外事業が寄与
ビール大手4社の2007年12月期連結決算が15日、出そろった。発泡酒と「第3のビール」を含むビール類の国内市場が縮小している中、各社とも海外事業や清涼飲料などビール以外の分野を強化して増収を確保、サッポロホールディングスを除く3社が過去最高の売上高だった。
ただ、麦芽や缶に使うアルミニウムなど原材料価格の高騰で、本業のもうけを示す営業利益はサントリー、アサヒビールの2社が減益になった。
最も売上高が多かったのはキリンホールディングスで、ワイン大手、メルシャンの子会社化が貢献し、前年比8・1%増の1兆8011億円だった。オーストラリアのビール子会社の増益が寄与して営業利益も伸びた。
サントリーは「ペプシネックス」など清涼飲料の販売が好調で、売上高が5・7%増の1兆4948億円。原材料費の高騰や広告費の増加で、営業利益は減った。アサヒも子会社のアサヒ飲料やベビーフードの和光堂の増収が寄与して増収だったが、営業利益は2・0%減少した。
サッポロは、カナダのビール会社スリーマンを買収したことが売上高と営業利益の向上に貢献した。
出典:中日新聞