2008年2月8日金曜日

自然水と有機野菜で絶品フレンチ

自然水と有機野菜で絶品フレンチ

 高田馬場駅のすぐ近く。有機野菜や農薬・化学肥料不使用の野菜を中心に、オーガニック料理を提供してくれるレストラン。食の安全が気になる妊娠・授乳中にも、安心して外食ができました。

 昼下がりの陽光が差す店内で、赤ちゃんを連れた母親2人がおしゃべりを楽しんでいる。

 食の品質に関心が集まる昨今、「安心でおいしい」というレストランとして当然のことに、20年間こだわり続けてきた。

 「まずはこれを一口、飲んでみてください」。東照久料理長が差し出した水を口に含んでみた。ほのかな甘み、雑味はまったくない。小売りもしている自然水「天の川」は、すべての料理に使われている。野菜は有機野菜。ホウレン草やレタスなどは、その日の朝に収穫したものを農家の人が持ってきてくれる。

 元々、フランス料理のシェフだった東料理長。千葉県内のレストランで働いていたとき、近所の農家から仕入れた無農薬野菜に出会い、自然食品に目覚めた。「こんなにも味が違うものかと驚いた。このおいしさを東京にも広めたい」。そう決意し、昨年、今の店に移った。

 ソースが持ち味であるフランス料理の特徴を生かしながら、素材のうまさを殺さない料理を目指している。

 この日のランチは「有機野菜と鮮魚のミルフィーユ」。上品に重ねられたナス、シイタケ、ホウボウなどの周りを、サフランソースの鮮やかな黄色が囲む。盛りつけに、フランス料理で培ったセンスが光る。

 野菜をほお張ると、ほのかな甘み。控えめな味のソースをつけると、その甘みはさらに風味を増して口の中を駆けめぐる。素材のうまさを引き立てる絶妙な組み合わせに、思わずうならされた。

 三種の前菜も見逃せない。「モチ玄米ミネストローネ」「さつまいものクリーム煮」は、創作感あふれる組み合わせだ。上品な味付けの「きぬさやの白合え」に、ご飯がすすむ。

 ランチメニューは、その日の仕入れによって決まる。夜は、ワインや日本酒、焼酎などと一緒に、ディナーコースも楽しめる。

 「フレンチと自然食品の融合。和食や中華の要素も取り込んだ独自の料理を、どんどん生み出したい」。東料理長の意欲は尽きない。

 自然水「天の川」や店で出す、みそ、しょうゆなどは隣のショップで販売している。ネット通販でも買える。

出典:朝日新聞