2008年2月6日水曜日

「ワインが分かる男」より「火をおこせる男」 忙しい女が男に求める魅力とは

「ワインが分かる男」より「火をおこせる男」

忙しい女が男に求める魅力とは

 「働く女性がモテる時代」が来るのはいいことだが、女性たちが経済力を求められるようになると、当然女性たちも男性に求めたいものが出てくる。それは何かといえば、「魅力」だ。かつてないほど、女性は「経済力」を、男性は「魅力」を求められる時代になっている。それでは男性に求められる魅力とは何だろう?

 あるアンケートで、「ワインが分かる男」と「魚のさばける男」のどちらを選びたいか、というものがあった。最近の日本では、ワインの薀蓄を語りたがる男が驚くほど増えたものである。「マイワイン保管庫」を持っている男性も多い。

 しかしアンケート結果によれば、女性が支持したのは圧倒的多数で「魚のさばける男」だった。男性たちは、今からワインの講座に通うよりも、まず魚をさばけるようになる方が、絶対にモテる。

 また、最近女性に人気があるのは「魚をさばける男」のほかに、「火をおこせる男」というのもある。

 ある恋愛サイトの野外バーベキューイベントでの話。ある男性が、釣った魚を見事にさばいていた。そしてバーベキューの火をおこし、火の前でずっと魚を焼くという、地味な「焼き方」を務めたこの男性に、参加した女性たちの目は「はあと」マークに…。イベント主催者によれば、「この後、焼けた魚をまめまめしく女性たちに運んで点数を稼ごうとしていた男性もいたが、彼は全く人気がなかった」とのこと。

 こんな話もある。先日、友達夫婦の持っている山小屋のような古い別荘に何人かで遊びに行った。何しろ古い家を久々に開けるので、掃除とごみ捨て、古いカーテンの取り替えなど、山のような労働が待っていた。

 その時驚いたことに、一番若いキャビンアテンダントの女性の彼氏、カズオさんが、「カーテンが縫える」ことが判明したのだ。

 カズオさんは現在料理人だが、20代の前半は「仮面ライダーショー」でライダーの「中味」になっていた経験があるとか。衣装の繕いなどもしていたので、しっかり縫い物ができるというのだ。山小屋では「カーテンが縫える男」も、女性たちに大絶賛された。

 「魚をさばける」「火を起こせる」…。そんな“ガテン系”のスキル、無人島で役に立つような力が、今の男性たちを輝かせるのねぇ…とつくづく思う時代になった。

 例えば「ネット婚活」(結婚相手を、インターネットを利用して探すこと)で、自分のプロフィールをネットに書き込む時に、「特技は火をおこせること」「魚がさばけること」「カーテンが縫えること」なんていう一文が入っていると、女心にぐっと迫れると思う。

 ある30代女性も、一緒にキャンプに行ったのがきっかけで惹かれ、今の夫と結婚したという。「コンビニなどが近くにないような、不便な貸し別荘に2人で行く」というのが結婚への近道、と彼女は提案していた。

 まさに今、働く女性たちにとって必要なのは、「生きる力」を持つ男なのではないだろうか? 何しろ、今どきの女性は忙しい。最近は日本企業も女性の活用推進に本格的に取り組むようになってきているが、これによって「女性も男性と同じように仕事ができるし、家事も子育てもできる」というように、女性のやるべきことが以前より増えている…という感じがする。

 「夫と子供と仕事の3アイテムが揃わないと、幸せじゃない」という高いハードルを、女性自らが設定してしまっている感もある。「仕事力」「恋愛力」「女力」「妊娠力」「子育て力」…、そのうえさらに「夫育て力」まで必要なのが、現代女性たちのポジションだ。そんな女性たちに必要なのは、「日々を共に生きていく力」を持ったパートナーなのだと思う。

 そんな男性がもし周囲にいたら、とにかくその「くじ」を引いてみること。「当たりくじは、くじを引かないと当たらない」と、再婚で幸せをゲットしたある友人がしみじみと言っていた。最初から「当たりくじ」を引こうとしすぎるから、恋愛も結婚も遠ざかるのだ。

出典:日経ビジネス オンライン