2008年1月13日日曜日

道産ワイン飛躍の年に 来月東京で初の見本市

道産ワイン飛躍の年に 来月東京で初の見本市

 今年こそ道産ワイン飛躍の年に-。道は二月、道外で初の道産ワインの試飲・見本市を東京都内で開く。道産ワインは、生産量は既に日本一で、近年は国産ワインのコンクールでも上位入賞の常連となったが、消費者への浸透はいまひとつ。「北を拓(ひら)く道産ワインの夕べ」と題し、料理評論家やソムリエ、有名百貨店バイヤーら約五百人を招き、道産ワインの魅力を存分にアピールする。

 道産ワインがワイン通の注目を最初に集めたのは、二○○五年の国産ワインコンクールで道内初の金賞に輝いた北海道ワイン(小樽市)の「貴腐葡萄(ぶどう)37ケルナー」。その後、同社の「鶴沼ミューラー・トゥルガウ」が人気漫画「ソムリエール」(原作・城アラキ、漫画・松井勝法、講談社刊)で取り上げられ、道産人気に火が付いた。

 道内は、ワイン醸造用ブドウの生産量は国内の四割を占めるものの、産地ブランドとしては山梨県に後れを取ってきた。しかし、近年はドイツやハンガリーなど寒冷地品種でつくる白ワインを中心に専門家の高い評価を集めている。日本を代表するソムリエの田辺由美さん=十勝管内池田町出身=は「自前の畑で原料栽培から責任を持って生産する個性的なワイナリーが多く、国内で最も本格的なワイン生産地に成長した」と太鼓判を押す。

 「夕べ」当日は道内の生産者十一社と、チーズなどの生産者十社が参加する予定。道経済部商業経済交流課は「道産ワインがトップブランドに駆け上がるきっかけにしたい」と意気込んでいる。

出典:北海道新聞