2008年1月29日火曜日

統一ロゴで地産地消PR 「余市ワイン」一新 日本清酒が発売34年で初

統一ロゴで地産地消PR 「余市ワイン」一新 日本清酒が発売34年で初

 日本清酒(札幌、白髪良一社長)は、後志管内余市町内で醸造する「余市ワイン」を一九七四年の発売以来初めて大幅リニューアルする。二月一日に十三種ある商品のラベルのデザインを一新して統一性を持たせるほか、四月には余市の醸造所の敷地内に試飲販売施設を新設する。リニューアル経費に総額五千万円を投じ、安い輸入ワインの攻勢で落ち込んだ販売量を回復させる狙いだ。

 新たなラベルには「余市葡萄(ぶどう)酒醸造所」の統一ロゴマークを採用。商品紹介のリーフレットも初めて作成した。余市ワインは同町の契約農家が栽培したブドウを使用しており、生産者の写真やエピソードも盛り込み、地産地消をアピールする。

 また約九十平方メートルの試飲施設を二千万円かけて建設中。四月に「ヴァインレーゼ」(ドイツ語で「ブドウの収穫」の意味)の名称でオープンする運びだ。商品知識が豊富な専任スタッフを配置し全商品の試飲と販売に加え、チーズやパンなどワインに合う食材も販売する。

 醸造所は今後も貯蔵施設の改善など、品質向上の設備投資を随時行っていく。

 道内の主要ワイン製造業者の総出荷数量は輸入品に押され、一九九八年の八百九万リットルをピークに減少の一途にある。

 日本清酒のワイン事業の構成比も年商十六億円の一割未満。ただ、昨年来、消費者の安全・安心への関心と国産回帰の志向が強まっていることから、今回のリニューアルでワイン事業の売上高を30%伸ばす考えだ。

出典:北海道新聞